ネエさんの扉4「私のもうひとりのいもうと」

私のもう一人の妹は大変クールな女だ。

 

クールなのに昔からGLAYには弱いらしい。

簡単に言えば熱烈なファンである。

私にはグレイ,といえば肌のボロボロなハウエバーな4人衆、くらいの印象しかないが、

そんな事言っているのが彼女の耳に入れば、私はきっと暗殺されるであろう。

 

私の頭の中がパンクだった昔、妹とブックセンターいとうに行った。

「GLAYのすべて」とかそのような本が100円特価コーナーに陳列されていて、

彼女は一人、グレイに100円を付けるなんて!センスないわね!とブチギレていた。

 

その昔、大晦日に家族で紅白歌合戦を観ていた私。

細川たかしの熱唱に聴き入り

クライマックスの盛り上がるところでいきなりチャンネルが「ブッッ」と変わった。

横を見ると妹がリモコンを持っていて、

 

「レコード大賞にグレイが出るから。」、と顔色一つ変えずに言った。

 

大変怖かった。

 

実家に帰ると妹のいた部屋をチラと覗いてみる。

妹はいないが(生きてます)、壁に最優先でデカデカと貼られたGLAYのポスターを見ると、

なぜかしんみりする。

 

先日久しぶりにメールがきたと思ったら、

「梅干を漬けすぎたので取りに来てください」

という唐突な内容であった。

 

大変、冷たい・・・、いや、クールな妹よ。

本当は優しい心の持ち主だということは私にはわかっているぞ。

 

梅干は近々取りに行く。

 

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